人生最大のピンチ!を乗り越えた仕事人たち:
ラッパー
PROFILE
ACE(27)
ブラジル生まれFreestyle育ち。
渋谷サイファーやADRENALINE主催。
CD制作はもちろん、数々のフリースタイル大会で優勝を飾る。
そのほかにも司会、プロデュース、
ラップスクール講師などマルチに活躍中。

ーラップに興味を持ったきっかけは?
小学生のときに見ていたアニメですね。その曲がラップで、「超かっけえじゃん!」と思ったんです。 それから自分で始めるようになって、今ってかんじですね。
ーお腹を壊すことってありますか?
寝起きや、牛乳を飲んだとき。昔からあんまり薬を飲んだりはしなかったから、腹が下ったらとりあえずひたすらトイレに篭ってます。けど、渋谷ってトイレ貸りれるコンビニが無い! そういうときはひたすら我慢、我慢…ですね。
ー仕事中のピンチエピソードを教えてください。
去年の夏場かな。渋谷サイファーで、フェスに出ることになって。当日のリハーサルが朝10時集合だったんですけど、朝から「まずいぞ、これはやべえな」ってくらいお腹を下してたんです…。
ーそれはキツい! なにが原因だったんですか?
めっちゃ高級な焼き肉っすね。肉がいいから焼くと縮まっちゃって、そうならないよう焼くスキルがいるんですよ。自分は焼くのが下手だったから、ちょっと生で食べてた(笑)。その生肉がキたのかなあ、と…。
ー生で?! リハーサルには間に合った…?
入りの時間を1時間遅らせました。「トイレとお友達で、どーしても無理だわ…!」って言って。会場まで電車で一本だったけど、家からでた瞬間、「駅まで歩いたらダメだ、歩いたらまずい…これはヤバイ…。」って。どうにか足を引きずりながら、タクシー捕まえました。
ーリハーサル中の心境は?
再び、「…これはヤバイ。」の一言(笑)。声を出すたび、なにかが出ようとするんですよ。けど、リハだから声出さないといけない。このままラップを続けて、恥をかくしかないのか…って覚悟を決めかけましたね。
ーそんな状態でリハできるんですか?
リハ中は、なるべく声を小さく、ケツはめっちゃ引き締めてました。自分がメインっていうより、「Yo-Yo」って言いつつメンバーに回す、的なポジションだって周りにアピールしつつ、どうにか…(笑)。
ーなるほど(笑)。そのときの気持ちを何かに例えると…?
まさに、自分自身が地球のマントル。マグマがふつふつしていまにも…、みたいな、そんなかんじで…!
ーリハ中、お手洗いには行ったんですか?
15回行きました。リハ中は、トイレ行く→戻ってきて、本番の相談→「あ、やべーわ。ちょっと、トイレ行ってくるわ」→トイレ行く、の繰り返しを40分間ずーっと。後半は出し尽くしたかんじがあったんだけど、便意は全然消えなかったな…、何かしら出てましたね(笑)。
ー特に大変だった瞬間は?
ドラムの演奏中かな…。重低音と風圧が、床からビリビリ伝わるんですよ! お尻に! あれはマジでヤバかった…。背後から音が鳴るたび、「やばい、やめてくれ!!!!!」って叫んで。
ー他のメンバーの反応は?
めちゃくちゃ心配してくれました(笑)。けど、「大丈夫?」って肩を叩かれるだけで逆ギレしちゃいましたね。だって、全神経研ぎ澄まして、どうにか堰き止めてるから。ここで1ミリでも違う動きが体にあるとマジでやばいんですよ。爆弾処理班と同じです。すごい申し訳ないけど、極限に集中してて、予断を許さない状態だったから…(笑)。
ー爆弾処理…(笑)。本番はどうしたんですか?
リハの後に、薬を買って飲みました。お腹のヤバさは変わらなかったけど、出そう、みたいなことは無くなって。なので、本番はしっかりやりきりましたね! その後また気が緩んで、またトイレに行ったりしましたけど(笑)。そのあとの夜ごはんは、すごい美味しかった!
ーえ、すぐにごはん食べたんですか! ちなみにメニューは…?
ステーキです。お腹を下してる分、胃になにも無いから、すごいお腹空いてて。肉が好きだし。けど、反省を踏まえてとよく焼きにしましたよ(笑)。
ーつ、強い…!
あのとき、この新しい正露丸クイックCがあったら良かったな。見た目もカッコいいじゃないですか。「それなに飲んでるの~?」って聞かれても、正露丸ってわからなさそうだし(笑)。あの日はほんとヤバかったから、二度とないように携帯しておきたいです。